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M&A時の各DD専門家の役割

  • 執筆者の写真: seikanyasunaga
    seikanyasunaga
  • 2022年4月18日
  • 読了時間: 3分

M&Aでは、DD(デューデリジェンス)で様々な専門家が関わることになります。


M&AではDD「デューデリジェンス」とは、買収対象企業の経営環境、事業内容など把握し企業の経営状況や財務状況などを調査すること、をいいます。

Due(当然の、正当な)、Diligence(精励、努力)という意味で、略してDD(ディーディー)と呼ばれることもあります。


今回は各DD専門家の役割について説明します。

 

【法務DD】主な専門家:弁護士

買収対象企業の法的リスクを洗い出し、これらのリスクを回避するためのスキームを構築します。


【財務DD】主な専門家:会計士

買収対象企業の会計に関する調査を行います。買収対象会社の過去の(損益及びキャッシュ・フロー)の実態を把握し、現在の財務状況を評価、財務リスクを把握します。

また、買収対象企業の買収価格を決定するための企業価値評価を実施することもあります。


【税務DD】主な専門家:税理士

買収対象企業の税務に関する調査を行います。過去の税務調査の実績や税務申告書から税務上のリスクを洗い出します。


【事業DD】主な専門家:会計士、中小企業診断士

買収対象企業の事業・ビジネスモデルに関する調査を行います。事業価値の源泉を把握し、事業のリスクを洗い出します。また、買収対象企業が将来キャッシュフローを生み出す力があるかどうか、将来性を判断するための調査になります。


【労務DD】主な専門家:社会保険労務士

買収対象企業を合併した場合等は、給与体系の制度統一や企業年金制度の調整や買収対象企業の労働環境の調整が必要になります。

また、未払残業代の調査も実施します。


【不動産DD】主な専門家:不動産鑑定士

買収対象企業が不動産を多く所有している場合や、不動産価値が買収金額に大きく影響を与える場合には、不動産鑑定士が不動産の時価評価を行います。


【知的DD】主な専門家:弁理士

買収対象企業に知的財産権を多く保有する場合、価値を算定するために実施します。


【登記手続】主な専門家:司法書士

合併や分割等を行う場合には必ず登記手続が必要になります。また、株式譲渡でも、登記手続が必要な場合があります。DDは実施しませんが、登記手続が必要になります。


【環境DD】主な専門家:環境コンサルタント

買収対象企業に土壌汚染や騒音問題、噴煙等による環境問題について、リスクの洗い出しを実施します。

 

DD時の主な専門家の役割を説明しました。


これら専門家の調査依頼費用はそこそこかかる場合が多いですが、この調査を実施することにより買収対象企業の実態が明確になり、投資失敗のリスクを回避することができます。


実際、調査依頼費用を払わずDDを省略したために、買収後に大損することも多々ありますので、M&A時にDDは実施したほうがよいでしょう。











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