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執筆者の写真seikanyasunaga

留学費用 賃金と相殺は有効

留学費用 賃金と相殺は有効

復職後1カ月で退職 東京地裁

 

建設会社で働いていた労働者が留学費用と相殺された賃金の支払いを求めた裁判で、東京地方裁判所は相殺を有効と認め、相殺後の残金730万円の返還を労働者に命じました。


労働者は同社の社外研修制度で海外の大学に留学しましたが、復職後1カ月も経たないうちに自己都合退職しました。

両者は復職後5年以内に自己都合退職した場合は留学費用を返還し、賃金との相殺についても異議を申し立てないとする誓約書交わしていました。

 

同社は留学費用から2年6月分の賞与・賃金と退職金などを相殺し、残金729万5985円の返還を求めたところ、労働者より返還債務の不存在確認や相殺された賃金の支払いを求める裁判を起こされたため、同社は残金返還の反訴を行いました。


同地裁は労働者の請求を全面棄却し、同社の反訴請求をすべて認め残金の返還を命じました。


労働契約とは別に、金銭の消費貸借契約が成立していたと判断しており、労働基準法第16条が定める賠償予定の禁止にも抵触しないとしました。

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